【対談:GenesiaVentures】初対面から丸3年。あの日、出会ってすぐに出資を決めた理由とは。
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【対談:GenesiaVentures】初対面から丸3年。あの日、出会ってすぐに出資を決めた理由とは。

Crezit公式note

「信用を最適化して、人の可能性を解き放つ」というビジョンを掲げ、2019年3月8日に矢部寿明氏がCrezitを創業してから、間もなく3年を迎えます。最初の資金調達先であり、矢部氏が「一番の応援者」と語るほどCrezitの成長にコミットし続けてきたジェネシア・ベンチャーズの代表田島聡一氏は、これまでの歩みをどのように見ているのでしょうか。今日からちょうど3年前の2月25日に初めて対面をした田島氏と矢部氏が、この3年間を振り返ります。(取材・文/尾越まり恵)

「夢」しかなかった3年前
すべてはここから始まった

――おふたりが最初に出会ったのはいつですか?

矢部
 ちょうど3年前、2019年の2月25日です。当時、僕はすでに前職を退職しており、ライセンスを取得して金融のサービスを創業しようと決めていました。そこには5000万円ほどの資金が必要で、資金調達先を探していたんです。そのときに、たまたまジェネシア・ベンチャーズの河野さんからTwitter経由でご連絡をいただき、会社に訪問したら、田島さんがいました。

田島 そうだそうだ。あのときジェネシアのオフィスには4人くらいいて、矢部さんを取り囲みましたね(笑)。

メンバーに「面白い人がいるから、ぜひ田島さんも同席してください」と言われたんです。矢部さんは前職ではBASE(ベイス)に所属していて、その子会社で金融業を立ち上げた経験を持つ人だ、と。その人が独立するということで、これはすごい起業家なんじゃないかと僕もアサインされました。

矢部 ジェネシア・ベンチャーズのことは当然知っていました。でも、ちょっと敷居が高いなと思って自分からはアプローチしていなかったんです。それがジェネシアの方から連絡をもらったので、「ジェネシアから来た!」と思ってすぐに行きましたね(笑)。

スクリーンショット 2022-02-24 18.25.48
(撮影時のみマスクを外しております。)


――最初の面談ではどんなことを話したのでしょうか。

矢部 簡単な資料はありましたが、今見返して思うのは、何もなかったですね。概念しかなかった(苦笑)。

田島 シード投資ではよくあることで、ビジョンは明確にありましたが、それを形にするためのプロダクトは何もありませんでした。でも、矢部さんが思い描いているビジョンと、矢部さんの表情や語り口を聞いていて、「これはいけるな」と直感的に感じたのを覚えています。

矢部 ほぼその場でコミットしていただきましたよね。「まじ即決だな!」と思いました。田島さんのその印象は今でも変わりません。

田島 当たり前ですが、有望なスタートアップに投資したいと考える投資家はたくさんいるので、早く意思決定しなければなりません。その場で7,000万円の投資を決めました。もちろん、その後社内手続きを経る必要があったのですが、材料がなさすぎて、矢部さんの想いだけを乗せた資料を作った覚えがあります(笑)

矢部 3月末に投資実行して、そこから急いで会社を作って、3月8日に創業しました。まだ会社もできていないようなプレシードのタイミングからコミットしてくださって、そこから今までジェネシアさんは僕たちのビジョンとミッションに対して強い共感と応援、サポートをし続けてもらっています。


――田島さんは矢部さんのどこに可能性を感じたのでしょうか。

田島 最初の面談の際、アフリカに行って、インフラも何もない場所で貧しい人たちに出会った時の話をしてくれたんです。公平な社会を実現すべく、そういった貧しい人たちにも最適な金融インフラを与えられる、マイクロファイナンスのようなものの必要性を感じた、と。僕自身もそこには興味を持っていたので、ぐぐぐっと惹かれました。

また、この領域ではこれまでの金融機関のレガシーな印象を大きく覆すようなユーザーインターフェースやユーザーエクスペリエンスがすごく重要だと思っていて、矢部さんはそのようなプロダクトや世界観を実現できそうな人だな、と直感したんですよね。

WEBサービスも「ものづくり」なので、そこにはこだわりや世界観、センスが現れます。矢部さんが作るピッチ資料のフォントやデザイン、1枚1枚に込めたキーワードの使い方にこだわりを感じて、それも投資を決めた大きなポイントでした。

▲田島さんからの嬉しいお言葉に微笑む矢部(撮影時のみマスクを外しております)


「足元ではなく未来を見て」
気が緩むタイミングで叱咤激励

――会社設立から創業期の思い出は?

矢部
 最初の1年間は本当に試行錯誤でしたね。自宅で一人で創業して、2019年の夏に六本木の俳優座という雑居ビルにワンルームを借りて引っ越しました。

田島 ザ・スタートアップという感じの雑居ビルでしたね(笑)。

矢部 怪しかったですね(苦笑)。
今いるメンバーの中で最初に仲間ができたのが2019年夏。当時まだ大学生だった若者をTwitterでスカウトして、エンジニアとして迎え入れました。翌21年1月に今のオフィスに引っ越して、今はフルタイムメンバーが11人、業務委託や副業メンバーを合わせて20人ほどの組織になりました。


――この3年間で一番印象に残っているのはどんなことですか?

矢部
 2020年10月に、2回目となるトータル2億円の資金調達をしたことですね。なかなか思うような事業成果を作れておらず、資金的にも苦しくなったタイミングでした。そこで田島さんが最初に追加投資をすると言ってくださり、それをきっかけにどんどん話が進んでいきました。
あと、思い出というか、田島さんは資金調達が決まった直後など、僕の気が緩むタイミングを見極めて叱咤激励してくれるんです。

田島 矢部さんって分かりやすいんですよ。緩むときは本当にだらーんと緩むので(苦笑)。

矢部 直近で言えば、今回3回目となる6.5億円の資金調達をしたのですが、僕はオファーがきて喜んでいたんですね。でも、やっぱりいろいろな条件を提示された中で「本当に企業価値1000億円ではなく1兆円を目指しているんですか」と、改めて気を引き締め直していただきました。

田島 投資家に対して、自社の企業価値を伝える際、これまでの実績に光を当てるのか、未来において実現したい世界に光を当てるのかで、迫力が全然変わってくると思うんですよね。スタートアップの起業家はややもすると、視野が足元にいきがちです。そうではなく、未来において実現したい世界に光を当てるように、というようなことを言ったかもしれないですね。

矢部 田島さんにずっと言われているのは「未来からのバックキャスト」ですよね。とにかく目指すべき未来を見て、そこからバックキャストして今何をすべきかを考える。それはすごく意識するようになりましたし、今のメンバーにも伝えています。


組織拡大とともに
サービス家から経営者へ

――3年間伴走されて、田島さんはCrezitの事業の可能性をどのように感じていますか。

田島
 僕の中では、社会人になった人がはじめて銀行口座を開くときに、今の金融機関の複雑な手続きを踏んでいる姿があまり想像つかないんです。金融機能のコモディティ化が進み、サービスに溶け込んだもの、もう少しユーザーに寄り添ったものになっていくのは間違いないと思っています。

ただ、今の日本を見渡した時に、既存の金融機関がそこにトランスフォームできるかというと、なかなか難しいだろう、と。そこには大きなマーケットが存在しているけど、それを実際にやれる人は本当に少ない。金融もテクノロジーも分かっていなければならないし、大きなビジョンを持っていることはもちろんですが、デザインのセンスや世界観も必要です。かなり多面的なスキルや経験が求められる中で、「信用創造領域」のマーケットを取り得るのは、Crezitしかいない。勝てないわけがないと思っています。

ぜひ、このへんは当社でずっと矢部さんと一緒にやってきた水谷さんにもコメントをいただければと。

 水谷(オンラインで参加) この3年を振り返ると、僕から見たCrezitは、ものすごく難しい経営が必要な会社だったなと思います。ただ、この3年でユーザー含め周囲にも矢部さんの思いが伝わってきて、熱量が高まっているのを感じます。今回、3回目の資金調達をきっかけに、玄人好みのサービスから、一般向けの社会インフラになっていくような兆しを感じています。

オンラインから参加してくださった水谷さん


――田島さんから見て、矢部さんってどんな人ですか?

田島
  今私から見えている矢部さんは経営者というよりはサービスを生み出す人ですよね。いうなれば、サービス家というか。ユーザーに寄り添って、いいサービスを作ることに長けています。

ただ、これから組織が大きくなっていく中で、サービス家であるだけではなく、経営者になっていかなければなりません。その苦しみを今感じているのではないかと思います。これは矢部さんに限らず、起業家の大半は組織づくりを初めて経験します。

でも、Crezitはいい人を採用していますよね。社員の採用はもちろんですが、資金調達もいわば投資家という仲間を探すことなので、矢部さんには仲間づくり力がすごくあるなと感じています。もともとサービスのことを100%考える人だったと思いますが、今は組織や仲間のことを考える時間のほうが増えているのではないでしょうか。サービス家から経営者へのトランジション(転換)が少しずつ起きているのではないかと感じます。

矢部 Crezitの戦略やプロダクトの道筋が見えつつある中で、組織をどう作るか、仲間をどう連れてくるか、活躍してもらうか。成功の確率はかなりそこに依存しているのを感じています。田島さんがおっしゃる通り、自分の思考も時間も、組織づくりに使うようになりました。目指していることは最初から変わりませんが、視座はすごく上がっているのではないかと自分でも感じます。

田島 経営って、ものすごく人を成長させる要素があると思うんですよ。組織でビジョンを掲げてそれぞれの強みを引き出しながら、みんなで同じ方向に向かっていく。そのプロセスは極めて難しい分、起業家を成長させてくれるので、この3年間で矢部さんの視座がグッと上がり、目線もより複眼的になっているのを感じます。

あと、キャラクターとして矢部さんってチャーミングですよね。憎まれない。動物でいうと、海辺にいるかわいらしいやつ(笑)。

矢部 何だろう……、アザラシかな(笑)。


スタートラインに立ち
急成長のフェーズへ

――4年目に突入します。次の1年の展望を聞かせてください。

矢部
 今、Crezitでは「ZERO TO THREE」というスローガンを掲げています。この1年での様々な目標として、すべて0に近い状態から1ではなく3にもっていくぞという意味を込めて。そこで初めて、先を見据えた時のスタートラインに立てる。スタートラインに立った後は、急成長していくというロードマップを描いています。

そのために、コアなチームメンバー、コアな経営メンバーを採用して、4年目には30人くらいの組織にしていきたいですね。

資金調達のゴールという意味では、EXITはないと考えています。もちろんIPOなどもあるかもしれませんが、IPOを目的に会社経営しているわけではありません。僕たちは社会をどう変えるかにフォーカスしているので、「信用を最適化して、人の可能性を解き放つ」というビジョンのもと、金融と信用の力でそれを実現していきます。

与信の問題は日本だけでなく、世界中が抱えています。世界で必要としている国々にインフラを届けられるようなサービス作りを目指していきます。そのためのスタートラインに立てるよう、1年かけて確実に掲げた目標をやり切りたいと考えています。

田島 「信用を最適化する」というのは、社会に対するインパクトがすごく大きいと思うんですよね。AIなどのテクノロジーが急速に進化していく中で、AIによって仕事を奪われる人と、AIをレバレッジしてより成果を上げる人が二分化していく世界が見えるんですよね。世界の人口78億人のうち、持てるポテンシャルを発揮できていない人が20億~30億人いるとします。その人たちがAIに飲み込まれるのではなく、AIをレバレッジできる世界に変わっていく。そんな世界を作るチャレンジだと捉え直すと、IPOを目指すとかそんな小さな話ではないと思います。矢部さんが今おっしゃったその視座を忘れず、これからも貪欲に挑戦を続けていくことができれば、すごく素敵な未来が実現できるだろうなと強く信じています。

(撮影時のみマスクを外しております)

\田島さん、ご協力ありがとうございました!!/


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